カメラのセンサークリーニングは、まず写真で汚れを確認し、搭載されていれば自動クリーニングを試すところから。改善しなければ、機種の公式手順に沿ったブロアー清掃へ進みます。落ちない汚れや、自分で触るのが不安な場合は、メーカーなどの清掃サービスへ依頼する方法があります。
ただし、「レンズを外して電源を切ればよい」と全機種に共通する手順にはできません。清掃中も電源を入れておく機種があり、拭き取りについてもメーカーの案内は異なります。ここでは、作業前に分けて考えたい条件と、依頼先の選び方を順に説明します。
- 写真の同じ位置に出る汚れの確認方法
- 機種で異なる清掃時の電源操作
- ブロアー清掃と拭き取りの判断基準
- 依頼先ごとの料金・予約・預かり期間
カメラのセンサークリーニングを自分でする前に
写真の同じ場所に出る点やシミを確認する

センサーに付いたゴミやホコリは、写真に黒い点や線、ぼんやりしたシミとして写ることがあります。ソニーは、取り除かないと複数の写真の同じ場所に写り続けると説明しています。気になる点を見つけたら、いきなり内部を掃除するより、確認用の写真を数枚撮って位置を比べましょう。
ソニーの汚れ確認方法では、撮影モードをA(絞り優先)、絞り値をF11くらいに設定し、真っ白な壁や紙などを数枚撮影します。その後、カメラの液晶画面で、どの写真にも同じ位置にシミのような写り込みがないか確認する流れです。絞り値を変更する操作は機種によって異なります。
一方、ニコンの点検例は、白い紙を画面いっぱいに撮り、Aモード・F16・画質FINE/画像サイズL・マニュアルフォーカス・ピント無限大・ホワイトバランスオートという設定。パソコンの画像編集ソフトで100%の等倍表示にし、画面をスクロールして大きなゴミや毛羽を探します。
数値を一つの共通設定にまとめず、使用するカメラのメーカー案内に合わせてください。
自動クリーニングを試し、電源の指定を確かめる
ソニーの[クリーニングモード]や[センサークリーニング]は、センサーを短時間振動させてゴミをふるい落とす機能です。通常の案内では、実行後に撮影結果を確認し、写り込みがなくなればそこで終了。自動処理で改善したのに、必ずブロアー清掃まで続ける必要はありません。
クリーニングモードを搭載していない機種は、同社の案内ではレンズ周辺の清掃へ進みます。
富士フイルムのFAQでも、まずセットアップメニューのセンサークリーニングを案内しています。ただし、ホコリを完全にふるい落とせるわけではなく、残った場合はブロアーなどで取り除く説明です。同FAQで案内する設定には、すぐに実行する方法のほか、電源ON時・OFF時の自動実行があります。
OFF時の設定でも、再生モードから電源を切った場合は実行されません。
ブロアー清掃前に、電源の指定を確認してください。 ソニーの[アンチダスト機能]搭載機種であるILCE-1、ILCE-1M2、ILCE-9M3、ILCE-7RM5、ILCE-7M5、ILCE-7M4、ILCE-7CM2、ILCE-7CRは、センサークリーニング実行後、電源を切らずにレンズを外して手動清掃する案内です。
実行前のバッテリー残量は、残量表示3個以上が指定されています。
富士フイルムのFAQでは電源を切ってレンズなどを外しますが、ニコンの一眼レフ清掃では、十分に充電したバッテリーでクリーニングミラーアップを行い、清掃中は絶対に電源を切らないよう警告しています。ミラーレスか一眼レフかという大まかな分類だけで判断せず、手元の機種の清掃手順を先に開いておくのが出発点です。
ブロアーは先端を内部へ入れずに使う

ソニーが準備する用品として挙げているのは、ホコリを吹き飛ばすブロアーと、外装などのホコリを払うブラシです。スプレー式のブロアーは、故障の原因になるため使用しないよう案内されています。ここでブラシを使うのはレンズ周辺などの清掃であり、センサー表面をブラシでこする手順ではありません。
- 機種ごとの電源・清掃モードの指定に従い、レンズを外す前に周辺の大きなホコリをブラシで払います。
- 細かいホコリをブロアーで飛ばしてからレンズを外し、外したレンズにはリアキャップを取り付けます。
- カメラをやや下向きにし、センサーに付いたホコリをブロアーで吹き飛ばします。先端はマウントより中へ入れず、センサー表面にも触れないようにします。
- レンズの後玉も開口部を下にしてブロアーで清掃し、レンズを装着して撮影結果を確認します。
これはソニーの案内に沿った流れで、同社のAマウントカメラではミラーを跳ね上げ、清掃後に戻して確実にロックする別の操作も必要です。また、[電源OFF時のシャッター]で閉じているシャッターは、指で触れたりブロアーで清掃したりしないでください。
ソニーはシャッター破損の原因になると警告しています。レンズを外した奥に見える面を、すべてセンサーだと思って作業しないことが大切です。
スワブや洗浄液で拭く前に、対象機種の案内を確認する
センサーを拭く方法は、どのカメラにも共通する次の一手にはできません。ソニーの清掃案内はセンサー表面に触れないよう注意し、ブロアーなどで改善しない場合は清掃サービスを案内しています。
一方、ニコンのカメラレッスンには、Zシリーズ向けにクリーニングスティック、シルボン紙、無水エタノールを使う拭き取りが掲載されています。
このニコンの説明を、市販スワブや任意の洗浄液が全機種で使えるという意味には広げられません。同社自身も、Zシリーズと一眼レフのDシリーズでは手順や注意点が異なるとしています。拭き取りを検討するなら、用品名だけで判断せず、対象カメラと指定された道具・操作が一致していることが前提です。
カメラのセンサークリーニングを依頼する目安と料金
清掃後も写り込みが残るときは専門窓口へ
清掃の終了は、センサーを見た印象だけでなく、撮影した画像で判断します。ソニーは、レンズを戻した後に撮影結果を確認し、シャッターを数回切るとゴミが落ちてくる場合があるため、写り込みがあれば再度ブロアー清掃を行うとしています。
それでも改善しない場合は、落ちにくい汚れが付いている可能性があり、αクリーニング&メンテの利用を案内しています。
日常の扱いでは、レンズ着脱時に内部へホコリを入れないことを意識したいところです。ソニーは、レンズを取り外す前に周辺を清掃するよう案内しています。清掃する時期については、同社は定期的な実施、ニコンは画像の汚れが気になってきたときの実施を勧めています。
「何か月ごと」と一律に決めるより、まず画像の状態を確かめる方法が基本になります。
依頼先は、金額だけでなく、センサー清掃以外の点検を含むか、持ち込める場所があるかで比較しましょう。以下は2026年9月28日確認時点の税込掲載料金です。同じ料金でも作業範囲は異なり、送料や対象機種にも条件があります。
| 依頼先・メニュー | 税込料金 | 選ぶときの主な条件 |
|---|---|---|
| キタムラ・センサークリーニング | APS-Cサイズ以下/35mmフルサイズとも各3,300円 | レンズ交換型カメラのみ。中判以上は別料金・日数が必要 |
| ニコン・プラザ点検パック Bコース | 3,300円 | 対象のZ CINEMA・Zシリーズ・デジタル一眼レフ。点検・センサー清掃・外観清掃 |
| ソニー・クリーニングのみ | 3,850円 | 対象ボディ1台+レンズ最大2本。引き取りは別途送料 |
| ソニー・αクリーニング&メンテ | 6,600円 | 対象ボディ1台+レンズ最大2本。清掃に加えて点検も希望する場合 |
キタムラは予約不要、センサー清掃は最短当日


カメラのキタムラのセンサークリーニングは、レンズ交換型カメラを対象に、専門スタッフが清掃するサービスです。予約不要と案内されていますが、公式ページにはセンサークリーニングの実施店舗が別に掲載されています。訪問先を決める際は、このサービスを扱う店舗かを確かめましょう。
掲載料金はAPS-Cサイズ以下も35mmフルサイズも税込3,300円。APS-Cサイズ以下の欄には、オリンパス・パナソニックのマイクロフォーサーズカメラも対象と明記されています。中判以上は専門業者で実施するため日数がかかり、料金も別途案内です。
センサーサイズによる例外を含めて、自分のカメラがどの条件に入るか確認してください。
ニコンはセンサー清掃を含むコースを選ぶ
ニコンのプラザ点検パックでセンサー清掃を希望するなら、点検・センサー清掃・外観清掃を含むBコースが候補です。対象はZ CINEMA、ミラーレスのZシリーズ、デジタル一眼レフカメラで、税込3,300円。税込2,200円のCコースは点検と外観清掃で、センサー清掃は含まれません。
ピントの点検も希望する場合は、税込3,960円のAコースがあります。Aコースのメニューにはピント点検調整が含まれますが、Z CINEMAとZシリーズについてはピント点検のみです。清掃以外に何を見てもらいたいかで選び、ミラーレスでも必ずピント調整まで含まれるとは考えないようにしましょう。
申し込みはニコンプラザのサービスセンター窓口で、事前予約が必要です。このプラザ点検パックは、修理センターやサービスセンターへの送付では申し込めません。原則として預かり当日に返却されますが、受付時間・機材点数・状況により当日返却できない場合があります。
対象は、ニコンの修理受付可能な製品一覧に掲載されている製品が基本で、一部は対応できない場合があります。また、各コースは保証期間内でも有料。点検は現在の作動を確認するもので、その後の動作を保証するサービスではありません。
古い機材を持ち込む場合や不具合も気になる場合は、対象可否と依頼内容を予約時に伝えておきましょう。
ソニーは持ち込みと引き取りで総額・日数が変わる


ソニーのαクリーニング&メンテは、「クリーニングのみ」が税込3,850円、点検も含む「αクリーニング&メンテ」が税込6,600円です。いずれもボディ1台とレンズ最大2本が対象で、レンズが1本でも同価格。保証期間中も有料です。
対象はソニー製αと同社製Eマウント・Aマウントレンズで、ILME-FR7とILX-LR1は対象外。一部モデルでは点検できない項目があります。
一般向けの持ち込み窓口は、サービスステーション秋葉原とソニーストア 大阪 テクニカルラボです。秋葉原は電話、大阪はWEBで事前予約を行います。当日対応できない場合は預かりとなり、ILME-FX6は全コースで預かり対応です。
αあんしんプログラムなどの会員向けサービスは申し込み方法が異なるため、加入している場合は会員向け案内から進みます。
近くに窓口がなければ、WEBから申し込む引き取りサービスもあります。ただし、サービス料金に加えて税込3,300円の送料が1メニューの利用ごとに必要です。引き取りから返却までは2週間程度が目安で、年末年始や大型連休などは長くなる場合があります。
持ち込みの料金だけで比較せず、送料とカメラを預ける期間を含めて選びましょう。
複数のレンズも頼む場合は、申し込み経路に注意が必要です。「クリーニングのみ」と「αクリーニング&メンテ」は、レンズ3本目以降が1本税込2,200円ですが、引き取りの1回の申し込みでは追加レンズを受け付けていません。
公式FAQでは、サービスステーションへ直接持ち込むか、改めて各コースをWEBから申し込む方法を案内しています。また、他社製Eマウントレンズやメモリーカードは預かり対象外です。
カメラのセンサークリーニングのまとめ
この記事のまとめです。
- まず白い壁や紙を撮り、複数の写真の同じ位置にシミが出るかを確認する
- 自動クリーニングで写り込みがなくなれば、通常のソニーの案内ではそこで終了
- 清掃時の電源操作は機種別。ソニーの指定機種やニコンの一眼レフでは、作業中に電源を切らない
- ソニーのブロアー清掃ではスプレー式を使わず、先端をマウントより中へ入れない
- 閉じたシャッターをブロアーで清掃しない。センサーと区別して扱う
- 拭き取りは全機種共通の手順ではなく、対象機種とメーカー指定の道具・操作が前提
- 清掃後も改善しない場合や作業が不安な場合は、専門窓口への依頼を選ぶ
- キタムラはAPS-Cサイズ以下・35mmフルサイズとも税込3,300円。最短当日で、中判以上は別条件
- ニコンのプラザ点検パックBコースは税込3,300円。対象製品の確認と事前予約が必要
- ソニーのクリーニングのみは税込3,850円。引き取りは1メニューごとに送料税込3,300円、返却まで2週間程度が目安









