カメラのレンズは、電源をOFFにし、レンズ取り外しボタンを押したまま所定の方向へ回して外します。回転が止まる位置まで回してから、カメラから離すのが基本。ただし、回す方向は一律ではありません。
キヤノンのRF50mm F1.8 STMは反時計回り、ニコンのNIKKOR Z 24–70mm f/4 Sは時計回りです。
ここではレンズ交換式カメラで、レンズをボディーから外す操作を説明します。最初に基本の手順と回転方向、そのあとにアダプター付きの場合や外れないときの判断を見ていきましょう。レンズ先端のフードやフィルターは操作する場所が違うため、最後に区別して紹介します。
- 電源OFFとほこりの少ない交換場所
- 取り外しボタンを押したまま回す基本手順
- 対象レンズ・機種による回転方向の違い
- アダプター付き・外れない場合の確認点
カメラのレンズの外し方と交換前後の基本
外す前に電源・場所・キャップを準備する

まずカメラの電源をOFFにします。ニコンZ 5の説明書、ソニーILCE-7M4のヘルプガイドとも、レンズの着脱は電源を切ってから行う案内です。ボタンを探し始める前に、電源スイッチを操作しておきましょう。
レンズによっては、電源を切ったあとの動作にも条件があります。キヤノンRF50mm F1.8 STMは、カメラ側のレンズ収納設定がONの場合、電源OFF時に繰り出したフォーカスレンズが自動的に収納されます。このレンズを外すときは収納完了まで待ち、取り外す前にレンズキャップを付けるよう説明されています。
電源を切った瞬間に外すのではなく、使用レンズの着脱時の注意も読んでおきたいところです。
作業場所は、ほこりが少なく平らな場所を選びます。ニコンは、交換時にはレンズ装着部を下へ向け、外したレンズは転落を防ぐため立てて置くよう案内しています。ソニーも、ほこりの少ない場所で素早く着脱することを推奨。
取り外し後に使うボディキャップとレンズ後部のキャップを手元に用意し、開いたまま探す時間を減らしましょう。
取り外しボタンを押したままレンズを回す
押すのは、レンズを外すための専用ボタンです。名称はメーカーによって異なり、キヤノンEOS R50では「レンズロック解除ボタン」、ニコンZ 5では「レンズ取り外しボタン」、ソニーILCE-7M4では「レンズ取りはずしボタン」。
ニコンZ 5はカメラ前面、OM SYSTEMの基本案内ではレンズ装着部の横にあるボタンとして説明されています。
- カメラの電源がOFFになっていることを確かめます。
- 使用機種のレンズ取り外しボタンを押します。
- ボタンを押したまま、説明書で指定された方向へレンズを回します。
- 回転が止まる位置まで回してから、レンズをカメラから取り外します。
- 外したレンズに後部のキャップを付けます。
順番のポイントは、ボタンを押した状態で回すことと、回転を終えてから取り外すこと。キヤノンEOS R50とソニーILCE-7M4は、止まるまで回す手順を明記しています。ボタンを一度押して離してから回したり、まだ回し切っていない段階で引き抜いたりせず、この二つの操作を分けて進めます。
持ち方にも注意を。ソニーILCE-7M4の案内では、レンズに無理な力を加えないこと、ズームやピント合わせで繰り出した部分を持ってカメラを保持しないことが示されています。伸びた先端だけでカメラを支えながら、力任せに回す扱いは避けてください。
回す方向はメーカー名だけで決めず説明書と合わせる

レンズを回す方向は、使用機種の説明書にある取り外し手順で確認しましょう。図に矢印が示されている場合は、その方向に合わせて回します。
| 説明書・公式案内の対象 | 取り外す方向 | 操作するボタン |
|---|---|---|
| キヤノン RF50mm F1.8 STM | 反時計回り | カメラのレンズロック解除ボタン |
| ニコン NIKKOR Z 24–70mm f/4 S | 時計回り | カメラのレンズ取り外しボタン |
| OM SYSTEM公式のレンズ交換基本案内 | 反時計回り | ボディーのレンズ装着部横のボタン |
| ソニー ILCE-7M4のヘルプガイド | 取り外し図の矢印方向 | レンズ取りはずしボタン |
このように、キヤノンのRFレンズの例とニコンのZレンズの例では外す方向が逆です。「前に使ったカメラと同じ向き」と覚えていると、別の機材で迷うことがあります。表は対象を明記した例なので、古いカメラや異なる取り付け方式まで同じ方向だと広げないでください。
ソニーILCE-7M4を使う場合は、公式ヘルプガイドの「レンズを取りはずすには」にある図で、ボタンと回転矢印を確認できます。ニコンZ 5も公式の取り付け・取り外しページが図で案内しています。取り付け図と取り外し図を取り違えないことも大切です。
外した後はキャップを付け、交換するレンズの指標を合わせる
外したあとに保護する場所は、カメラのレンズ装着部とレンズの前後です。ソニーILCE-7M4では、ゴミやほこりが入らないよう、速やかにボディキャップとレンズの前後のキャップを付けるよう案内されています。前側だけを覆って終わりにせず、カメラとの接続側にもキャップを付けましょう。
| 覆う場所 | 説明書で使われる主な名称 | 取り外し後の扱い |
|---|---|---|
| カメラのレンズ装着部 | ボディキャップ/ボディーキャップ | レンズを外して保管するときに取り付ける |
| レンズ後部 | ダストキャップ/リアキャップ/レンズリヤキャップ/裏ぶた | 取り外したレンズに取り付ける |
| レンズ前部 | レンズキャップ/レンズフロントキャップ | ソニーILCE-7M4では前後とも速やかに取り付ける案内 |
キヤノンRF50mm F1.8 STMでは、外したレンズは接点やレンズ面を傷つけないよう、レンズマウント側を上にして置き、ダストキャップの指標を合わせて装着します。ボディキャップも汚れたまま使わず、EOS R50の説明書にあるとおり、ゴミやほこりを落としてから取り付けます。
次のレンズを付ける場合は、カメラとレンズの取り付け指標を合わせ、「カチッ」と固定されるまで指定方向へ回します。キヤノンEOS R50のRF・RF-Sレンズは赤い指標、ソニーILCE-7M4は白い点が目印。
ソニーは、斜めに差し込まないことと、取り付け時にはレンズ取りはずしボタンを押さないことも明記しています。
外すときのボタン操作を、そのまま取り付けに持ち込まないようにしましょう。
カメラのレンズの外し方で迷う場面と対処
アダプター付きはカメラ側とレンズ側の操作を分ける
カメラとレンズの間にマウントアダプターがある場合は、どの接続を外すのかで操作する場所が変わります。具体例は、キヤノンEOS R50にマウントアダプター EF-EOS Rを使ってEF・EF-Sレンズを装着した組み合わせ。RFレンズを直接付けたときとは、取り外しの説明が分かれています。
| EOS R50で外す接続 | 操作する部分 | 説明書の手順 |
|---|---|---|
| カメラからアダプターを外す | カメラのレンズロック解除ボタン | 押しながらアダプターを図の矢印方向へ回し、止まってから取り外す |
| アダプターからEF・EF-Sレンズを外す | アダプターのレンズ取り外しレバー | スライドしながらレンズを反時計方向へ回し、止まってから取り外す |
レンズをアダプターから分離する操作は、アダプター側のレバーを使います。カメラ側のボタンを押す操作と混同しないよう、まず外したい境目を見定めましょう。EOS R50のEF・EF-Sレンズの公式取り外し手順では、二つの操作を別々に確認できます。外したレンズにはダストキャップを装着します。
この手順を別のアダプターにそのまま当てはめることはできません。ソニーILCE-7M4ではAマウントレンズの使用に別売アダプターが必要で、その取扱説明書も読むよう案内されています。
またニコンZ 5は、Fマウントレンズを使う際にマウントアダプターFTZを装着し、直接取り付けようとしないよう警告しています。取り外しと再装着は、カメラ・レンズ・アダプターの組み合わせで確認します。
屋外では砂ぼこり・海水・雨に応じて交換場所を選ぶ


屋外での交換は、手順だけでなく場所の条件も大切です。ニコンは、校庭の運動会、野球場、土手など砂ぼこりの立ちやすい場所でのレンズ交換を基本的におすすめしていません。交換時にカメラやレンズのフィルター面へ砂が入ることがあるため、使うレンズを自宅などであらかじめ装着しておく案内です。
| 撮影場所・条件 | ニコンの基本案内で注意していること | 準備・判断のポイント |
|---|---|---|
| 砂ぼこりが立つ校庭・野球場・土手 | レンズ交換時の砂の侵入 | あらかじめレンズを装着し、必要な交換は風の入りにくい場所で行う |
| 海岸・砂浜 | 交換時に入り込む海水や砂 | レンズ交換の際も海水や砂の侵入に注意する |
| 雨・滝の近くなど水しぶきがある場所 | レンズが濡れること | 撮影前から濡らさない対策をし、濡れたレンズは乾燥させてからしまう |
砂ぼこりのある場所で交換が必要になったとき、ニコンが挙げるのは、風が吹き込まない建物の中や風を防げる壁の前です。やむを得ずその場で交換する場合は、風上を背にして素早く行う案内もあります。ただし、これは砂の侵入を防げる保証ではありません。まず風の入りにくい場所へ移れるかを考えましょう。
雨の日は、レンズを濡らさない対策が先です。ニコンは、雨や水しぶきへの対策と、濡れたレンズを乾燥させてから収納することを案内しています。レンズフードも多少の雨よけになりますが、それだけで雨中の交換が安全になるという説明ではありません。
濡れたまま収納するとサビなどの故障につながる点も、撮影後まで含めて覚えておきたい注意です。
レンズが外れないときはボタン・方向・接続箇所を確認する
レンズが回らないとき、まず行うのは通常の取り外し手順との照合です。ソニーILCE-7M4のヘルプガイドは、レンズに無理な力を加えないよう明記しています。回らないからと力を増やす前に、押す部分と回す方向、外そうとしている接続箇所を見直します。
- ボタン:使用機種のレンズ取り外し用ボタンを、回している間も押しているか。
- 方向:取り付け方向ではなく、説明書の取り外し方向へ回しているか。
- 接続箇所:アダプター付きの場合、外したい接続に対応するボタン・レバーを操作しているか。
- 操作の順序:所定の位置まで回してから取り外す手順になっているか。
手順を合わせても外れなければ、無理に力を加えずメーカーの窓口で相談しましょう。キヤノンは商品・サービスのお問い合わせからカメラ・レンズのカテゴリーを選べます。ソニーは修理のご相談に故障診断や修理申し込みの案内があります。外れない状態だけから、壊れた部品や修理の必要性を決めつけることは避けます。
なお、「レンズを外せない」と「取り付けたレンズをカメラが認識しない」は別の相談です。ニコンのZマウントレンズ向けFAQでは、認識しない場合に、電源OFFでいったんレンズを取り外して付け直す確認が示されています。これはレンズを通常どおり外せる場合の手順。
外れないレンズに同じ操作を無理に進める理由にはなりません。
フードやフィルターを外したい場合は操作する場所が違う


レンズの先端に付いた部品を外したい場合は、カメラからレンズ本体を外す手順と区別しましょう。キヤノンRF50mm F1.8 STMの説明書でも、レンズ本体の着脱、フード、フィルターは別の項目になっています。カメラ側の取り外しボタンは、レンズ本体をボディーから外す操作で使うものです。
| 外したいもの | 操作を確認する場所 | 公式案内の例 |
|---|---|---|
| レンズ本体 | カメラとレンズの接続部 | カメラの取り外しボタンを押したままレンズを回す |
| レンズフード | レンズ先端のフード取り付け部 | 指標を合わせて回す。ロック解除ボタン付きはそのボタンも使う |
| レンズ先端に付けるフィルター | フィルター取り付けねじ部 | RF50mm F1.8 STMでは、レンズ先端のねじ部に取り付ける部品として説明 |
フードの取り外し方も、ボタンの有無で変わります。ニコンの基本案内では、フードの根元を持ち、装着時と逆方向へ、取り付け時の指標が合うまで回して外します。フードロック解除ボタンがある場合は、押しながら回す操作です。目印の呼び方はレンズによって変わるため、使用レンズの説明書と合わせます。
RF50mm F1.8 STMの専用フードも、側面のボタンを押しながら指定方向へ回して取り外す方式です。この説明書は、フードの根元付近を持つよう案内し、先端付近を持つと変形して回らなくなることがあると注意しています。「回る部品だから同じ持ち方でよい」とせず、外したい部品に合う操作を選びましょう。
カメラのレンズの外し方のまとめ
この記事のまとめです。
- レンズの着脱はカメラの電源をOFFにしてから行う。
- RF50mm F1.8 STMは、カメラ側の収納設定がONなら電源OFF後の収納完了を待って外す。
- ほこりの少ない平らな場所で、レンズ装着部を下へ向けて交換する。
- 取り外しボタンを押したまま指定方向へ回し、回転が止まってから取り外す。
- RF50mm F1.8 STMは反時計回り、NIKKOR Z 24–70mm f/4 Sは時計回り。使用機種の取り外し図と合わせる。
- 外したレンズの後部と、レンズを外して保管するカメラには、それぞれキャップを付ける。
- 再装着は取り付け指標を合わせて固定する。ソニーILCE-7M4では取り付け時に取りはずしボタンを押さない。
- アダプター付きは、カメラから外す操作とレンズをアダプターから外す操作を区別する。
- 砂ぼこりの立つ場所での交換は基本的に避け、必要な交換は風の入りにくい場所で行う。
- 雨や水しぶきには濡らさない対策をし、濡れたレンズは乾燥させてから収納する。
- 手順を確認しても外れない場合は、無理な力を加えずメーカー窓口で相談する。
- フードやフィルターの取り外しは、レンズ本体をカメラから外す操作と分けて確認する。
参考にした情報
- レンズを取り付ける
- Lesson10:レンズの扱いかたの基本 | レンズレッスン | 学ぶ | ニコン
- レンズを換えて、カメラをもっと楽しもう!〜レンズの基礎知識とつけ方・はずし方〜|かんたんカメラマガジン| OM SYSTEM公式サイト|OMデジタルソリューションズ
- キヤノン:製品マニュアル|EOS R50|RFレンズ、RF-Sレンズを取り付ける/取り外す
- キヤノン:製品マニュアル|EOS R50|EFレンズ、EF-Sレンズを取り付ける/取り外す
- ILCE-7M4 | ヘルプガイド | レンズを取り付ける/取りはずす
- 商品・サービスのお問い合わせ|キヤノン
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- 【修理前診断】【Zマウントレンズ】レンズが認識されない | Q&A・よくあるご質問 | サポート | ニコンイメージング
- rf50f18stm-im-ja.pdf
- NIKKOR Z 24–70mm f/4 S使用説明書









